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子どもがゲームをやめられない|「依存」と叱る前に親が知っておきたいこと

公開日:2026.07.21執筆・監修:公認心理師 髙橋翔太
子どもがゲームをやめられない|「依存」と叱る前に親が知っておきたいこと

夜中までゲームをやめない。注意すると激しく怒る。成績が下がり、朝起きられず、学校も休みがちになってきた。取り上げようとしたら、家の中が戦場になった──。

子どものゲーム・ネットの問題は、いま保護者からのご相談が最も多いテーマのひとつです。

最初に、この記事でいちばんお伝えしたいことを書きます。

多くの場合、ゲームは問題の「原因」ではなく「避難先」です。学校のつらさ、友人関係、自信の低下、発達特性とのミスマッチ──現実側にしんどさがあるとき、ゲームは唯一うまくいく場所・唯一の居場所になります。避難先だけを力ずくで取り上げると、しんどさは残ったまま逃げ場だけが消え、親子関係も壊れます。 対応の順番は、「取り上げる」より先に「なぜそこに避難しているのか」を見立てることです。

「熱中」と「依存的な状態」の見分け

ゲームが好きなこと自体は問題ではありません。目安となるのは、時間の長さよりも生活と本人のコントロールです。

世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD-11)にも「ゲーム行動症(ゲーム障害)」が収載されており、生活の破綻を伴うレベルは支援の対象と考えられています。一方で、生活が保たれているなら、長時間でも「熱中」の範囲であることも多いのです。

背景の見立て──「なぜ、そこに避難しているのか」

どの背景かによって、打ち手は変わります。不登校が絡む場合は、ゲームの制限より先に、学校側のしんどさへの手当てが優先になることも多いのです。

家庭でできる現実的な対応

1. まず、ゲームの話を「悪者の話」にしない
「そのゲームのどこが面白いの?」と関心を持って聞くことから始めます。子どもの世界を尊重する姿勢が、後のルール交渉の土台になります。頭ごなしの否定は、交渉のテーブル自体を壊します。

2. ルールは「一方的通告」ではなく「交渉」で作る
時間・場所・課金の上限を、本人と一緒に決めます。本人が参加して決めたルールは守られやすく、破られた時にも「約束」を基準に話ができます。ペナルティより、守れた時の扱い(信頼の拡大)を先に設計するのがコツです。

3. 全面没収は最終手段ではなく「悪手」と考える
突然の全面没収は、激しい衝突、隠れての使用、親への不信を招きがちです。唯一の友人接点を断つことにもなります。減らすなら段階的に、そしてゲーム以外の「うまくいく時間」を増やすことと必ずセットで行います。

4. 生活の骨組みを守る
就寝時刻と食事だけは交渉の土台として保ちます。夜間はリビングで充電する等、環境の仕組みで支える方が、毎晩の口頭バトルより機能します。

5. 現実側のしんどさに手当てする
学校・勉強・友人関係の課題、発達特性への負荷──避難の理由が軽くなるほど、ゲームの比重は自然に下がっていきます。ここが本丸です。

専門的な相談を検討する目安

こうした場合は、家庭内の努力だけで抱え込まず、専門機関にご相談ください。本人が来られなくても、保護者だけの相談で家庭の対応を設計し直すことから、状況はよく動きます。抑うつが強い場合や自傷・他害の恐れがある場合は、医療機関の受診を優先してください。

まとめ

参考文献

お子さんのゲーム・ネットの問題にお悩みの保護者の方へ

おたるOCD・不安サポートオフィスでは、ネット・ゲーム依存、不登校、発達に関するご相談をお受けしています。お子さんが同席できなくても、まずは保護者の方おひとりでどうぞ。

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本記事は情報提供を目的としたものであり、診断に代わるものではありません。執筆・監修:公認心理師 髙橋翔太